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サブカルチャー評論/レビュー/日常

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』第9話の退行する思い

脚本・絵コンテ:亀井幹太

物語も大詰め、いよいよキービジュアルの全員が本当の意味で揃う回。脚本・絵コンテを亀井幹太監督自身が務め、気合の入った第9話。キーワードの「花火大会」を軸に演出を追ってみましょう。


「冬海愛衣」との出会い

 塾の教室でAI FUYUUMIの秘密を知った主人公はAI FUYUUMIに追われ非常階段の踊場へと追いやられます。廊下を走る二人を追うカメラワークは今までのFIX主義を離れ動きに富み、物語の揺さぶりを思わせます。そして「非常階段の踊り場」という特殊環境は元カノと出会う「テラス」と同じ空間状況です。その空間で「夕焼け」をバックに、主人公は冬海愛衣と秘密を共有します。二人が「真に初めて」出会うシーン。


「あーちゃん」との再開

 秘密の代償として花火大会へと誘われる主人公。花火大会へ向かう人の波に逆らい思い出の場所へ向かう二人の姿は、まるで過去を取り戻すかのよう。過去と現在が徐々にオーバーラップしていき、ついに「あーちゃん」との再開を果たす。


まとめ
・婚約者登場→全員との出会いが完了
 今回は回想シーンで変色フィルターがかかっていたり、アバンが黒画面で終わってOPに入るなど、独特な演出が見られました。入りだけで「あ、監督の絵コンテだな」とわかる力の入った回、すなわち重要な回だったと思います。この回を通して全員と主人公との関係性がどう変化して行くのか、楽しみですね。ではまた。

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