サブカルチャー評論/レビュー/日常

アニメ

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』第9話の退行する思い

脚本・絵コンテ:亀井幹太物語も大詰め、いよいよキービジュアルの全員が本当の意味で揃う回。脚本・絵コンテを亀井幹太監督自身が務め、気合の入った第9話。キーワードの「花火大会」を軸に演出を追ってみましょう。 「冬海愛衣」との出会い 塾の教室でAI F…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』第8話における固着した物語

物語の動かなさに少々意表を突かれたというのが初見の感想です。凄く楽しめたのですが、異質なものを感じました。今まで必ず何らかの動きがあったからです。 ・第1話 → 彼女ができる ・第2話 → 部活の創立 ・第3話 → 幼馴染の心理変化 ・第4話 → 主人公が動…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』第7話での「塾」という擬似教室

「空間」の使い方に思わず唸った第7話。何気ないあのシーンはこの演出の伏線だったのか!と膝を打つ。更なるヒロインを加えキービジュアル全員登場となる重要な回ですが、これがまた予想以上に面白いキャラで考察云々の前に純粋に楽しめる1話でした。だがあ…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』第6話での元カノの役割

5話で登場した新ヒロイン、姫。彼女は主人公の「元カノ」と主張します。元カノのここでの役割は3人(主人公/幼馴染/彼女)の等価な関係をぶち壊す事にありました。ではそれによって何が起こるか?そう、ようやく「彼女」が動き始めるのです。 境界線が切り取る…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』第5話のフレームを通した出会いの演出

新ヒロインの登場で物語が動き出してきた第5話。今回は「サッシ」「アーケード」として登場してきた境界線(フレーム)に「下駄箱」「手すり」が参戦!!本格的に演出の串として機能してる感が出てきましたね。 流動的になった主人公と幼馴染の関係 まずは状況…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』第4話における擬似サッシ

前記事での予言通り主人公はサッシを越えました。今回は物語の構造とレイアウトの関係から「なぜ僕がこの展開を予想できたのか?」を中心に語ります。 サッシ=アーケード 「サッシを越えた」とは言うものの、この第4話でサッシは登場しません。しかし、僕は…

『俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる』3話における「境界線のサッシ」と幼馴染の動き

先日の記事でも紹介したように、サッシは境界線として機能する。1,2話で「越えられない壁」として出てきたサッシが3話では「越えるべき壁」として出てきた。予想通りである。その辺りを少し解説していきたい。 幼馴染はサッシを越える 注目は幼馴染とサッシ…

境界線上の俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる

「僕の下馬評が的を得ている!」と確信した『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』1話と2話。2話グロス回の作画が不安でしたが、OPやED、各話絵コンテ演出を含め総合的に上質な仕上がりでニヤニヤしてきた。 誰がどこにいて何を思っているのか さて、本題の演…

2013冬アニメ新番組をスタッフ中心に紹介していく

自分用アニメカレンダーをiCal上で作りつつ「ニコ生用記事書けば一石二鳥じゃね?」という安易な発想!書かずにはいられないッ!GIGAZINEさんのまとめが相変わらず良く出来ているので、そちらを参考に。またGIGAZINEさんが網羅していない作品も脳とアニメー…

『となりの怪物くん』5話に見る「声の演出」

今期は個人的に忙しいこともあって『ジョジョの奇妙な冒険』『となりの怪物くん』の2作品のみを直感で選んでTV録画して視聴している。その両方共が個人的にヒットしていて僕の選美眼もここまで来たか、と自惚れているところであります。 さてその『となりの…